Q1 長年足立区で活動を行なっておりますが、具体的にはどのような活動をされているのですか?

A1 被災者支援・母子の孤立防止活動・小中高生の無料学習支援やフードバンク食品の配布を行っています。

2000年から教室内に生徒たちとボランティアチームを作り、荒川の河川敷の掃除や噴火や地震などで被災し足立区や近隣の区に移って来られた方々への支援活動を始めました。

2013年の春から教室の講師と一緒に、母子の孤立を防ぎ、DVのリスクを軽減する目的で無料親子英語イベント「Let’s sing and play!親子で英語を楽しもう」をプロボノ(無償ボランティア活動)としてギャラクシティで行なっています。2013年の秋に任意団体リエゾン・アダチを立ち上げ、2014年度から生活保護、児童扶養手当受給世帯の小学4年生から高校3年生を対象にした無料学習支援教室「輝塾」を始め、現在はプログラミングや英語、水泳教室といった体験型のプログラムも独自事業として行なっています。

また、QOL支援として児童扶養手当受給世帯の方を対象にセカンド・ハーベストジャパンが作る弁当とフードバンク食品を週に1度、配っています。


Q2 活動を通じ、次第に「次第に保育、教育を変えたい!」という思いが強くなったそうですが、現在の保育・教育のシステムの問題点とは何でしょうか。

A2-1 保育の問題点は、女性が未だ性的役割分担を強いられることです。仕事と育児を両立するワーキングマザーにとって心強い存在である病児・病後児保育施設が足立区にはまだまだ足りません。

保育園は増えたけれど、足立区内には病児保育施設はなく、利用できるのはお隣葛飾区の東部地域病院病児保育室の1ヶ所だけ、病後児保育施設も2ヶ所のみです。葛飾区は病児保育施設が4ヶ所、病後保育施設が7ヶ所あり、江戸川区も病児保育施設が5ヶ所あります。

なぜ、足立区は病児・病後児保育施設が増えない、増やさないのでしょう?そこには”女性は育児や看護に専念する”といった役割分担が根強く残っているのだと思います。

A2−2 そして教育の問題点ですが、社会は大きく変化、多様化しているのに、学校は昔から変わっていないことです。そして、その歪みが弱い立場の生徒たちを苦しめているのです。

学習支援教室を始めて、不登校を経験している子どもたちが多いことに驚きました。調査結果では、平成29年度の東京都の不登校児童生徒数は、小学生が3226人、中学生が8962人でしたが、同年の足立区の不登校児童生徒数は、小学生241人、中学生が718人でした。(出典元:東京都(2018),平成29年度における児童・生徒の問題行動・不登校などの実態について、足立区(2018),こども支援センター元気平成29年度実績報告)

東京都の不登校児童生徒のおよそ8%が足立区のこどもたちということになります。小学校1校分以上の子どもたちの学ぶ権利が保障されていないとう事実と向き合い、学校を変えなければならないと考えるようになりました。

現在の学校の問題点は、社会は大きく変わっているのに公教育(学校)は、長い間変わっておらず、多様な生徒、親御さんたちに対応しきれていないということだと思います。しかし、これは教員や保護者だけで解決できる課題ではありません。

Q3 私も小学生の子を持つ母としてより良い教育を受ける機会を与えたいとは思います。具体的にどのように学校のシステムを変えれば、子どもも保護者も学校関係者も安心して学びを受けることができたり、教育に参加、提供できるようになるのでしょうか?現在でも先生方の負担が大きいのを知っていますので、これ以上の負担はかけられないとも思っております。

A3 地域の力を活用する「地域学校協働活動」の概念を取り入れることで教師の負担の軽減し、専門家による質の高い指導が受けられるようになります

文科省が2015年に発表した「地域学校協働活動」という概念を取り入れ、地域の力を活用することにより、教員が子どもたちと向き合い指導するために必要、気持ちのゆとりを作ることが必要だと考えます。具体的には、教室内の掲示物を張り替えや学級便りを印刷する、と言った担任を補助する「学級支援員制度」や地域のスポーツクラブなどで指導していたシニアに放課後の部活指導を担当してもらう「外部顧問制度」を用いることで教員の負担を軽減するだけではなく質の高い指導が受けられるようになると考えています。


Q4 主要な公的施設は、北千住、西新井、梅島周辺に集中している一方、東西を結ぶ公共交通機関が少ないため、東西分断、西高東低の意識は多くの区民が抱いているかと思いますが、全ての区民が隔たりなくサービスを受けられる解決策はあるのでしょうか。

A4 東西交通の問題点を解決するためにも区の北東地域から直接区役所に行ける「はるかぜ号」を運行すべきと考えております

私も10年ほど大谷田に住んでいましたので、同じように感じていました。赤羽から葛西臨海公園までの環七の下に電車を通す「メトロセブン」計画がありますが、20年以上経った今も事業化されていません。綾瀬川から東の環七より北側の地域から、区役所に行くためにはバスや電車を乗り継いで行くしかありません。東西交通の充実という課題を解決するためにも亀有から環七を走行する区役所行きのはるかぜ号を運行すべきだと思います。


Q5「ヤングケアラー」に関心をお持ちとのことですが、あまり馴染みのない言葉です。「ヤングケアラー」とは一体どのような人を指すのでしょうか。

Q5「ヤングケアラー」とは、”家族にケアを要する人がいる場合に、大人が担うようなケア責任を引き受け、家事や家族の世話、介護、感情面のサポートなどを行なっている18歳未満の子ども”と定義されています。

介護は40-60代の現役世代が自身の親世代の介護を行っているイメージがあるかと思いますが、小・中学生の子どもが親をケアする事例も多くあります。

事例として、障がいや病気、精神疾患を抱えた親に代わって家事や幼い兄弟の世話をする、飲酒、薬物、ギャンブルの問題を抱える親に対応している、日本語が話せない、障がいがある家族のために通訳をするなど、介護だけではなくケアの内容は多岐に渡ります。親からの暴力に晒されている子どもも少なくありません。しかし、家庭内のことであり、表面化しないため実態の解明が進んでいるとは言い難い状況です。まず、ヤングケアラーが気軽に立ち寄れ、自分の気持ちを吐露できる環境、居場所を作りたいと考えています。


Q6 男女共同参画と言われて久しいですが、現状はいまだに母親や女性の役割を求められることが多々あると実感しております。言葉が一人歩きして現状が付いてきていない印象がありますが、根底の問題は何でしょうか。そして男女共同参画を推進するために私たちは何ができるでしょうか。

A6 男女共同参画は男性にも大きな意義があり、社会の活性化に有効であるという認識を持つこと、問題点は声をあげること、その声を届ける女性議員を増やすことなどが挙げられます。

平成28年に内閣府が行なった男女共同参画社会に関する世論調査の結果からも未だ男社会である我が国において女性が抱える様々な困難や制約は、性的役割分業社会(夫は長時間労働で家族を養い、妻は、家事・育児・介護責任を全て背負う)という社会構造の課題であると認識されていないと指摘されています。

男女共同参画が推進するためには、男女共同参画は男性にとっても大きな意義があるということ、男女共同参画社会を推進することは、日本社会の活性化にとっても有効であるという認識を持つことが大切です。ジェンダーバイヤスや性差別にあったら、声を上げて欲しいです。

そして、男社会から男女共同参画社会へと変えるために女性議員を増やすことこそ、私たち誰もができることです。


Q7 なるほど!私たち一人一人の声が集まれば社会を変える大きな力になるのですね!それでは足立区に住む私たちは、区民として具体的にどう行動すれば実際に区民の声として届くのでしょうか。

A7 まず区政に関心を持つことです。区民の声を届ける方法はたくさんありますのでぜひ活用してください

私たちが果たしている義務に対しても関心を持つことが大切です。例えば税金ですが、納める責任だけではなく、その使われ方を知る権利もあります。何に使われているかを知ることも大切です。そこから疑問や問題点が見つかる場合もあります。そのようにして区政について関心を持つこと。疑問や意見があれば私たち区民の代表である議員に伝えたり、区長へのメールや陳情書という方法も私たちの伝えることができます。